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科学と自然環境と社会の共生をめざして

建造物を長持ちさせることで、文化財の維持、環境保全に貢献しています。
世界遺産アンコール遺跡群の修復に、コニシの接着剤が使われています。

アンコール遺跡群の保存修復事業

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アンコール遺跡群は、9世紀から15世紀頃にかけてカンボジア北西部に興った王朝によって建設されました。アンコール・ワットをはじめ、多くの寺院が広範囲に点在しています。1992年、ユネスコの世界文化遺産と同時に、「危機にさらされている遺跡」にも登録されました。現在日本、フランス、ドイツ、中国、イタリア、インド、スイスなど各国や民間組織が協力し、保存修復に取り組んでいます。


日本においては、ユネスコ文化遺産保存日本信託基金によるプロジェクトとして、1994年、日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JSA:Japanese Government Team for Safeguarding Angkor)を結成し、遺跡の保存修復を支援しています。現在は、アンコール遺跡群の中でも最も危機的状況にあるバイヨン寺院の部分解体・再構築を進めています。

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外観だけでなく、思想や技術を含めアンコール遺跡群を保存修復。

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遺跡の保存修復は、単に建物を再現するだけでなく、それを作った人々の思想や歴史、技術をも保存し、後世に継承するものではなくてはならない。こうした考えのもと、私たちはアンコール遺跡群の保存修復に携わっています。私たちの研究によって、アンコールを建設したクメールの祖先は、水や自然と調和する環境調和思想を持ち、風土や環境に沿って技術を発展させたことがわかってきました。それが遺跡の配置や作り方にも反映されています。修復においては外観の保存と同時に、建設当初の作り方を踏襲しながらその構造的弱点をカバーする手法や技術を考案してきました。


オリジナルの作り方や部材の継承にコニシの接着剤を活用

単に外観を維持するよりはるかに困難を極める修復作業において、大きな役割を果たしたのが、接着剤です。例えばそれまでは、割れた部材を捨て、コンクリートで外観を固めざるをえませんでした。しかし現在は、エポキシ系接着剤を砂岩粉末と混ぜて目地部分を補強し、違和感を少なく保護するなど、接着剤によってオリジナルの部材を用いて建物を修復したり、砕けた石像を接着して再生することが可能となっています。
こうした試みから生まれた技術は最新の技術開発に還元されます。協力国にもメリットをもたらすことで、国際協調の新しい枠組みをも提示できると期待しています。

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中川 武 氏

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